神奈川県作業療法士会

エッセイ:作業療法を語る 第2回 2005/10/29

「自戒をこめて」 志水宏行OTR(昭和大学保健医療学部)

執筆者近影

個人の切磋琢磨が作業療法の力となる

 講義や実習で学び得た知識・技術・態度だけで、あるいは一度習得した専門性だけで、いい仕事を継続していくことはかなり難しいことだと思います。

 「今日も一日、いい仕事をするぞ」。「少しずつでも自分の力を高めていくぞ」。と意気込んで一日のスタートを切る。これらは仕事のできる人に共通する要素であり、この要素を持った学生を育てたいと強く思っています。

 クラスでは、当たり障りなくやり過ごそうという学生のほうが目立つくらいに皆が目標を理解し、志をもって一歩前へ出る。
 数人のグループ作業においても、本気で仕事をするというのはどういうことなのかをつかみ取ってほしい。一人でも多くの作業療法士がそういう意気込みで仕事にあたることを強く願っています。

社会へ向かう時間とエネルギーを作る

 自分の職場・学校に、自分の時間とエネルギーのすべてを掛ければうまくいくという時代は終わりになりましょう。行政のお金や人を当てにするのでなく、社会に生きる我々が、汗をかき、知恵を絞って社会的な活動を成すときが来ました。
 「作業は人間の心身を癒す」、「人間は作業的存在である」という信念に基づく作業療法の腕の見せ所がありましょう。作業療法について学ぶことは、「人生をより生き生きと過ごすための考え方・行動の仕方を身につけること」だと思います。

 そういったことから次のような対象に、何が必要か、どのように変えられるか、自分が何を行えるか、自問自答して行動に移したいと思います。

 ベビーカー・車椅子での段差越えを力任せにおこなって、幼児・高齢者が飛び出さんばかりになっているのに気にしていない世間一般の母親・介助者に対して・・・

 地元の地域拠点に集う高齢者や障がい児者に対して・・・

 地元の小学校の児童・中学校の生徒に対して・・・

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